串本町田子の海岸には、平らな磯に大小の岩を散りばめたような地層があります。地面から顔を出しているように見えることから地質の専門家が「サラシ首層」と名付けました。岩はころがっているのではなく、下の岩盤とつながっています。潮が満ちてくると不思議な光景が広がります。
大小様々なサイズの岩が一部地面に埋まったままみえています。これは地震などで発生した海底の土砂崩れ(海底土石流)によって運ばれた泥と崩れた岩が一緒に固まった地層です。泥の部分が波の浸食で削られている途中で、岩はまだ地中に残っているため、このような不思議な景観になっていると考えられています。