奈良県生駒市は2018年04月01日から、職員に対して喫煙後45分間のエレベーター使用を禁止するユニークな受動喫煙対策に乗り出す。市庁舎のエレベーター内に「喫煙後すぐのエレベーター利用はご遠慮ください」と張り紙を掲示し、来庁者にも協力を求める。
市は受動喫煙による健康被害を防ごうと、約5年前に庁舎内の全面禁煙に踏み切った。庁舎地下1階にあり、庁舎外と認識されていた職員用の喫煙スペースについても、昨年10月からは喫煙可能時間を段階的に制限。今後は昼休みに限って利用することが許される。
市によると、喫煙後も45分間は呼気に有害物質が含まれることが、産業医科大学の大和浩教授(健康開発科学)の研究で裏付けられているという。そこで、喫煙した職員を対象に一定時間、エレベーターの利用を制限する。罰則は設けず、職員の良識に委ねる方針。市の担当者は「庁舎内で誰もが気持ちよく過ごせるよう、職員だけでなく、市役所を訪れる市民の皆さんにも協力をお願いしたい」と話している。