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日弁連からの回答 | 日弁連に対する意見書 | |
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神奈川歯科大学 木本一成准教授
施設でのフッ化物洗口全国実態調査担当(神奈川歯科大学准教授) 木本一成 日弁連意見書の趣旨にフッ化物(以下F)洗口(・塗布)の『有効性、必要性、安全性に疑問がある』としながら、個人のF利用や既に我が国で普及しているF配合歯磨剤は問題視していない。適切なF洗口において、安全性の問題や違法性等は、新潟県の小学校で1970年に開始されてから現在まで一切報告はない。即ち、これらの矛盾から言えることは、安全性等の問題による『医薬品・化学物質に関する予防原則』ではなく、某市民団体等からの人権救済申立てに有る『F洗口の実施現場での強制? 自己決定権の侵害?』に主張が込められている。つまり、学校現場での過重労働回避等の論旨を隠し、『学校等での集団応用の中止』申立てを代弁しているのであろう。しかし、学校等でのF洗口は、全ての関係者に対し、有効性、必要性、安全な方法等が説明され、保護者の同意を基に実施している。それでは、保護者が同意した児童生徒の「健康権」を日弁連はどのように考えるのか? 既に解決済みにもかかわらず、安全性や有効性の『疑問』を繰り返して不安を煽り、『個人の権利』を濫用する場面に遭遇する度に、F応用が我が国で進み難い理由がみえる。 さらに本意見書では、種々な齲蝕予防手段の「証拠の質」において、F応用が最も高いレベルにあることを理解せず、その引用文献での低い「証拠の質」の採用に起因し、多くの科学情報の誤認や不合理な論旨を展開している。日弁連は、公衆衛生施策や社会における健康施策の在り方を理解できず、近年問題に挙げられる健康格差(都道府県・地域・個人間での格差)の是正について全く認識していない。仮に日弁連の主張を受けて中止した場合に、齲蝕増加に伴う健康被害について損害を負うことになり、医療経済の観点から問題になると言える。 「適切なF応用による齲蝕予防法は、安全で最も有効な公衆衛生施策」との合意は、WHOをはじめ世界150を超える医学・歯学・保健専門機関で形成されている。我が国のF洗口は学校保健管理の一環としてWHOホームページに紹介されて国際的にも広く認められており、また禁止している国は一つもない。さらに、F洗口(・塗布)による齲蝕予防効果は疑う余地がなく、近年のF配合歯磨剤普及においても有効と評価されている。今後も、F洗口を我が国で普及する意義は高く、未だに先進諸外国の約二倍のレベルにある児童生徒の永久歯齲蝕をさらに減少させ、口腔の健康が全身の健康や生活の質に大きく係わることを日弁連は理解するべきである。 |
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口腔衛生学会ホームページに日弁連意見書に対する見解がアップされました。 http://www.kokuhoken.or.jp/jsdh/news.html |
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日本小児歯科学会の見解です。日弁連の見解とは全く違います。 http://www.jspd.or.jp/member/message_07.htm |
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐賀県からの回答・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 掛園様 こんにちは。 歯科保健対策担当をしております佐賀県健康増進課の古川次男です。 2011年3月22日にいただきましたご意見について、下記のとおり回答します。 【回答】 2011年1月21日付けで提出された「集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書」につきましては、日本口腔衛生学会、日本学校歯科医会、日本小児歯科学会、日本むし歯予防フッ素推進会議等の各専門機関から見解が出されているところです。 そこで、県から日本弁護士連合会への対応につきましては、他県の状況等を踏まえ検討 したいと考えております。 なお、佐賀県の集団によるフッ化物洗口・塗布については、厚生労働省の「フッ化物洗口ガイドライン」および、フッ化物応用研究会の「う蝕予防のためのフッ化物洗口実施マニュアル」に基づいて実施しており、違法性について指摘を受ける状況にはないと判断しているところです。 佐賀県の歯科保健データからもフッ化物洗口の効果が認められることから、今後とも、集団によるフッ化物洗口・塗布によるむし歯予防を推進してまいります。 |
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産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/110309/akt11030901470000-n1.htm 集団洗口の凍結求め請願提出 秋田 2011.3.9 01:47 虫歯予防のため、小中学校などで行われているフッ素化物によるうがいは、有効性や安全性に問題があるとして、市民団体「集団フッ素洗口を考える県民連絡会」(渡辺新代表)は、県議会に事業の凍結と再検討を求める請願を提出した。 連絡会によると、県内では9年ほど前から導入され、来年度からは秋田市、能代市、にかほ市、上小阿仁村で開始を予定。県も来年度予算案に助成金約300万円を計上している。 しかし、日本弁護士連合会が2011年3月2日、急性中毒・過敏症状の危険性がある▼フッ素配合歯磨き剤が普及し併用効果に疑問がある▼実施が学校職員に任され安全管理に問題がある▼個人の意思が阻害され集団で実施されている−などとし、「集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書」を厚生労働省などに提出。連絡会は意見書を尊重し、当面、実施を凍結すべきだとしている。 一方、県健康推進課は「事業の安全性、有効性については何らの問題もない」としている。 |