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フッ化物配合歯磨剤のチューブに警告表示がされた理由

 米国歯科医師会(ADA)は、1991年にフッ化物配合歯磨剤へのラベル表示を製造者に求めました。それは、フッ化物配合歯磨剤を適正に使用して歯のフッ素症のリスクを減らすためです。

 1991年、米国歯科医師会(ADA)は、歯磨剤製造者にADA承認の歯磨剤に対して以下の注意書きを盛り込むよう要請し始めました。

 「歯磨剤を飲み込まないで下さい。また、6歳未満児にはエンドウ豆粒大の量を使って下さい。また、飲み込み防止のため、6歳未満児の歯磨き剤使用の際には手伝ってあげて下さい。」

「幼児の安全を確保するために、米国歯科医師会(ADA)はADA承認の歯磨き剤のフッ化物使用量に目安を設けています。」

 ADA警告表示は軽度な歯のフッ素症リスクを減らすために採用されました。軽度な歯のフッ素症は、当事者(家族)や他の人が一目見て分かるものではなく、歯のフッ素症の判別訓練を受けた専門家にやっと分かるものです。歯のフッ素症は、日々最適フッ化物量を上回るフッ化物量を(飲料水として)飲み続けたときにのみ発現します。

 さらに、小児の安全性を確保するために、米国歯科医師会(ADA)はADA承認の歯磨剤のフッ化物使用量に目安を設けています。

 1997年以降、米国食品医薬品局(FDA)は、米国内で販売される全てのフッ化物配合歯磨剤のラベルに以下の注意書きを貼るように要請しました。「過量の歯磨剤を誤って飲み込んでしまった場合には、専門家の処置を受けるか直ちに毒物コントロールセンターに連絡しましょう。」

 米国食品医薬品局(FDA)の新表示は、毒物コントロール警告を除いて、米国歯科医師会(ADA)表示と同じです。

 ADA科学関連協議会は、毒物コントロール表示は不必要に保護者や子供に心配を与えかねないし、この表示はフッ化物配合歯磨剤の潜在的危険性に照らすとあまりにも大袈裟すぎると信じています。

 そして、ADAは幼児が深刻な問題をもたらすほどのフッ化物量を歯磨剤一本分から飲み込めないこと、またフッ化物配合歯磨剤への(あたかも)優れた安全表示はあきらかに不必要な規制(表示)にあたると述べています。