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なぜ「メンソール・タバコ」が規制されなければならないのか(石田雅彦) - 個人 - Yahoo!ニュース

なぜタバコ会社はメンソールにこだわるのか

 メンソール・タバコの規制については、すでにカナダのオンタリオ州が2017年1月、その販売を禁止している。その際、タバコ会社はフィルターに入れていたメンソール入りのカプセルを別売りにするなどして規制を逃れようとした。

 フィリップモリスなどのタバコ会社は、なるべく若いうちにタバコを吸わせ、ニコチン依存にし、禁煙させずに喫煙者を増やすにはどうすればいいのかを長年、研究してきた。

 こうした研究によって、タバコにメンソールを加えれば、吸いやすくなってニコチン本来の刺激をやわらげることのみならず、メンソールとニコチンが相乗効果をあらわし、ニコチン濃度を低くしてもニコチンの依存機能を維持できることをよく知るようになった。

 メンソールがタバコの苦さやまずさを緩和することで「なんであんなものを吸っているのか」という喫煙者の罪悪感も緩和する。タバコを初めて吸う若年層や女性は、そうしたメンソールの効果によってより手を出しやすく、ニコチン依存になりやすくなるというわけだ。

 このように、メンソール・タバコの喫煙者は禁煙しにくくなる。


 一方、日本ではタバコ製品への添加物はほとんど野放し状態で、日本の政府は、国民の健康や生命にはあまり関心がないようだ。

 紙巻きタバコや加熱式タバコのスティックには、メンソールや他の香料が添加され、チョコレート味やココナッツ味、ストロベリー味、マンゴー味など多種多様なラインナップをそろえている。

 喫煙は新型コロナの感染や重症化のリスクだが、どんな香料が入っているかわからない、呼吸器を痛めつけるタバコはすぐにやめたほうがいい。