ネットオクションで隕石が売りに出ていました。地球上で作られた金属を酸処理(エッチング)して研磨すると微細な金属の結晶が見られます。この結晶はあまりにも小さいので顕微鏡でしか見る事が出来ません。一方、宇宙空間で作られた鉄隕石の金属は何百万年もかけてゆっくり冷まされた金属の破片なので、肉眼ではっきりと見える大きさの結晶です。
小さい頃から自然科学が好きな私は非常に興味を持ち、この鉄隕石がネットオクションで購入しました。
購入した隕石の表面は大気圏突入の際の高温で焼け溶けたような跡がありましたが、隕石の表面の一部をグラインダーで削り、酸処理・研磨しても鉄隕石の証拠となる肉眼で見える金属の結晶(ウィドマンシュテッテン構造)は出ませんでした。比重や組成等を調べた結果、ただの鉄鉱石をガスバーナー等で焼いたものと判明しました。
ネットで他の隕石も調べてみるとただの合金の表面にウィドマンシュテッテン構造に似た加工をしているものまで販売してあります。これではきりがありません。 |