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歯科治療に人頭払制度

佐賀新聞:掲載日2007年01月22日

歯科治療に人頭払い制度

 鹿島市 掛園浩

 日本の医療制度は、例えば歯を治療すれば治療するほど、多くの診療報酬を得られるようになっています。
 一方、フィンランドでは、学童期の子どもを歯科医師に管理を委託し、管理料を支払います。例えば管理料一人につき二百jなら子ども五百人で十万jが歯科医師の収入になります。
 しかし、管理を依頼された子どもがむし歯になった場合、その治療費は歯医者の負担になります。従って、子どもがむし歯になればなるほど、歯科医師の収入は減ります。ですから歯科医師はむし歯にならないように一生懸命予防に努めます。
 むし歯はなりやすい人となりにくい人がいますので、なりやすい人は頻繁に歯科医院に来てもらい、むし歯予防薬のフッ素を歯に塗ったり、むし歯予防薬を処方してもらいます(管理の拒否や管理者の変更が双方に可能です)。
 この制度(人頭払い制度)を取り入れることによって、フィンランドでは、むし歯が激減し、歯科の医療費の節約と、国民がよりよい口の中の環境を得られるようになりました。